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二子渉

祖国日記「スズメバチとの対話 with 中2息子」

更新日:2022年8月27日

スズメバチがね、いたんですよ。 うちの薪ストーブの中に。灰まみれになって。 どうしましょう。

そう思ったのが昨日。 外出中の妻と喋った時には、

「危ないから、もう、その子の運命と思って放っておくのがいいんじゃないか」

と言われたのですが。

言われたのですが、中からガラス扉を引っ掻く音がするのですよ。 カリカリ、カリカリって。


***

僕はもともと、道路とかで轢かれそうなところにいる虫をせっせと救出する派なのです。

これを見殺しとかとてもできない。 ということで、窓を一か所だけ開けて、他の窓のカーテンを全部閉めて、念のため他のドアを全部閉めて(といってもリビングからドアなしに繋がってる空間はかなり広い)。

手には虫タモを用意して、

「今から外に出してあげるから、そのつもりで信じてて」

と伝えて、そうっと薪ストーブのガラス扉を開けました。

(虫タモって通じないらしいけど、虫とる網です)

そしたらすでに相当弱っていたので、虫タモにつかまっていただいて、何の問題もなく窓から外へと出すことができた。

ここまでが昨日の出来事。


***

今日のお昼ご飯を食べ終わって、ソファで寛いでいたら、またカリカリと音がする。

えっ?っと思ってみたらまたスズメバチがいるじゃないか。 しかも昨日より大きいよ。これはオオスズメバチじゃないのか?ってくらい大きい。 しかも羽をブーンって動かしてる。

ちょっと怖いなあ。どうするかなあ。 って躊躇してたら、なんともう一匹いる!!!!

もしかして煙突に巣をつくりかけているのか?

それは困るよ。

と思ったのです。こういう時どうしたらいいんだ。


***

そうこうするうち息子が帰ってきまして。 昨日は、「見たかった〜」って言ってたので今日は見てもらいまして。

「うわっ!でかっ!」って言ってました。

でかいのよ。ほんと。

昨日話したとき彼は、自分だったら見殺しにしてしまうと思うけれど、胸は痛むと言っていたの。 なので彼立ち会いのもと、2匹のスズメバチをまずここから出すことにしました。 息子は最近、なんか虫がすごく苦手になってるんだけれど、見ていたいと言ったんですよ。

僕だけだったらまあ、多分大丈夫だけれど、息子の方に飛んで行ったりして、息子がパニックになって振り払ったりしたら危ないなあと思いまして。

まず彼に、胸に手を当ててもらって、ゆっくり呼吸してもらって、嬉しかったことや感謝できることを思い出してもらいました。

そして、このハチたちが無事に助かりますように、って思いながら見ていてねと伝えました。

こういう振動にいたら、基本、ハチが襲ってくることはないはず。 彼もなんか納得するものがある様子で、せっせと取り組んでくれた。

そして昨日と同じように準備して、息子は少し離れて見守って。

一匹目を虫タモにつかまらせて外にだし、二匹目をつかまらせて外に出しました。

ああ。よかった。

その後少し火を焚いて煙を出したけれど、煙突からたくさんのハチが出てくるみたいなことにはならなかったので、「もし計画中でもここはダメですよ〜」という意味で、季節外れの薪ストーブに点火してしばらく焚いて、完了。

息子とこのことを共有できたのがなんかとてもよかったなあ。

っていう話でした。

おしまい



写真は今朝の近所の菜の花畑



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