最近立て続けに聞いた話のエッセンスで、このタイトルのような話がありました。
「感じたことをいいたい」と
「感じたことを言って、受け止めてもらいたい」の、
微妙で大きな違い。
これは自立と境界線のテーマを大いに含むの。
男女の関係性では特に、頻出問題(笑)。
ほとんどの女性にとって、感じた気持ちを語って受け取ってもらうというのは重要なニーズ。
一方男性にとってはそうでもない。別に気持ちを聞いてもらう必要はほとんどない。
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さてそれでですね。
あなたが男性だったら、何の解決にも繋がらない話をただ聞けるようになったら、かなりアドバンテージがあります。その話聞きたい人がいたら別の時にします。
あなたが女性だったら、まずけっこう重要なポイントが、
「感じたことをいいたい」のか、
「感じたことを言って、受け止めてもらいたい」のか、
自分の中を整理すること。
ただ「感じていることを言いたい」なら、自分だけで完結する話ですね。
感じていることを言いたいように言って、なにが返ってきても、返ってこなくても、
結果を自分で受け止めればいいだけ。
聞き流されるかもしれないし、共感の言葉が返ってくるかもしれないし、
なんらか議論が始まるかもしれない。
その結果はあらかじめ選べない。
そうでもなんでも、とにかく「感じていることを言いたい、表現したい」
っていうニーズってあると思うのです。
そしてそうする自由は誰にでもある。
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一方、
「感じたことを言って、受け止めてもらいたい」は、自分だけでは完結しなくて、
関係性の中で完結する。
ものすごくしんどかったことを話したり、胸が張り裂けそうに悲しかったことを話したりした時に、相手はその人なりの感度と愛情で関わることでしょう。
言葉にならなくて黙ってしまうかもしれないし、二度とそんな思いをしないで済むようにと
アドバイスを始めようとするかもしれないし、ただ「それはよほどのことだったね」って言うかもしれないし、それは人によって違う。
もしその違いでもって相手の愛情を測ろうとしたら、破壊的な誤解が入るリスクがあります。
講座などに参加して、この辺の機微をつかんでいるカップルは、
女性側がこのニーズを持っている時、あらかじめ男性に、聞いて受け止めることをリクエストしています。
それもとても具体的な行動、Doingとして。
「今から話すことは、ただ聞いて気持ちを受け取ってほしいことなの。
なので、途中で口を挟まないでほしいのと、アドバイスは一切無用。
できれば私の気持ちを想像して、
『それはたいへんだったね』のひとことくらいほしい。」
みたいな感じ。特にはじめのうちはね。
お互い理解が深まってきたら、もう少し自然にできるようになってきますが、
最初から成り立つとは思わないほうがいいです。
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これがなぜ自立と境界線のテーマなのかというと、
たとえば「ただ感じていることを言いたい」っていいながら、相手に望み通りの応答をしてほしい、と期待していたら、それは自立じゃないんだよね。
自立したもの同士の関係になっていかない。
「受け止めてもらいたい」って言いながら、私が受け止めてもらえた感のある対応を察してしてくれ、って期待していたら、それは自立じゃない。
ほしい応答があったら、これがほしいと伝える必要がある。
関係性の中でほしい関わり方があったら、相手に理解できるようにリクエストを出す必要がある。
違うのが返ってきたら、ごめんね、そうじゃなくてほしいのはこれなんだって、
もう一度わかるように伝える必要がある。
エラそうにいってますが、僕もすごーく苦手分野です。
すぐ心折れます。えへへ。
これは2番目の「ケアを引き出す防衛」や、4番目の「長いものに巻かれる防衛」が強い人には、特に生じがちなテーマです。
あなたがパートナーに求めている関わりは、どんなものですか。
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