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二子渉

娘にほんとうは用意してあげたかったこと

前の投稿で、父親としての自信のなさについてちょっと書きました。

こんなパパでごめんよ、と言いたくなるその感覚について。


これは僕の中で深いストーリーがあります。

以下長いです。



結婚3.0にも多大な影響を与えている、アナスタシアの4巻「共同の創造」という本で、「一族の土地/祖国」について初めてはっきり語られます。


愛し合う二人が産まれくる子供のために、孫のために、さらに先の世代のために、自分たちの住む場所を楽園として創造することができるという話。

その土地に生きる草花、訪れる虫や鳥や獣たちと心臓の鼓動のレベルまで調和して生きることができる。

そこになる木の実は、その土地に住む一族の人々のために、必要な栄養をカスタマイズして蓄え届けようとすらする。

こどもたちは巣立ってからもこの庭に戻ってきたら、両親がここと決めて植えた木の木陰に憩い、鳥の声と頬を撫でる風を感じて心身を回復することができる。

そういう場所を、人の創造性は、愛し合うカップルの創造力は、作り出すことができるという話。


***


それまでも先住民文化を深く学んで、七世代後への影響を考えて行動し自分たちの森をより豊かにして受け継いできた生き方に、とても影響を受けてきていた僕。


彼らは木を1本切る時にも、どの木を切ったら森がより元気になるのか、ダメージになるのか、考える。

考えるというか、より直接的には森をよく観察して対話し、この木かなと目星がついてきたなら瞑想の中でその木と対話し、未来への影響を測っていく。

もしそのように深く自然と関わることができたなら、人間はこの星の美しさ、この星のいのちたちの守り人となることができる。

人が無理やり管理している人工的な緑ではなく、全ての命が人の愛によって輝くような世界を作っていくこともできる。


実際トラッカースクールがあるニュージャージーの森は、産廃の化学物質で汚染され切っていた状態から、たった4年で飲める水が再び湧き出したりしている。

そうした文化や生きる知恵と技を学んだ時、僕ははっきりと、自分が母なる大地と切り離されて生きてきたことを悟りました。それはつまり、僕は産まれたその時から母親不在で生きてきたようなものだ、とわかったということ。


その後、冬の寒さの中、関東の森で寝袋も使わずに寝る技術を身につけたりしていくうちに、僕は母なる大地とのつながり、母なるものとの繋がりをいくらかは回復したし、それで得られた安心感や、それで感じられた地球から自分に注がれている愛の大きさは、想像を絶するものでした。


とはいえ現代文明の中に生まれ育った僕らが、先住民の生活をそのまま生きられるわけもなく、どうしたらいいのだろうという問いを抱えてきていたのです。


***


そんな背景があっての、そのアナスタシアの語る一族の土地。


ここにその答えがあった。


すでに現代文明社会に生まれ育った僕らが選べる、地球と調和し、この美しい星のいのちの守り人として生きながら、母なる大地からの愛をたっぷり受け取れる、地球人本来の姿。

著者のウラジーミル・メグレ氏は、アナスタシアからその話を聞いた時に、自分も母なる大地と切り離されて生まれ育ったこと、母親不在で育ったようなものだったことに気づきます。

そして、「なぜ社会はこうなってしまったんだ。誰が俺からそんな場所を奪ったんだ。」って思うんですよね。

そしてアナスタシアに、「あなたの娘にその場所を作らなかったのは誰?」と聞かれて、ショックを受ける場面があります。

「俺は、知らなかったんだ。こんな素晴らしいことができるなんて。」


この時彼がとてもこころ痛めているように僕には伝わってきました。

人生を巻き戻すことができないとしたら、俺はどうしたらいいんだ、って彼は尋ねるのですが、それに対してアナスタシアが答えたのは。

「それはね、老人たちが自分の子どもたちの前で謝るといいの。そして心から、彼らに不幸のない世界を与えることができなかったことを謝るの。汚れた水や、澄み切らない空気のことを。そして年老いた手で、大人になった子どもたちのために、本物の生きた家を建て始めたらいい。そのような意識が彼らの中に生まれるだけで、老人の命の日数は延びる。一方老人が自分の手で自らの祖国に触れるとき、ウラジーミル、私を肩じて、子どもたちも彼らの元に帰って来る。」


***


アナスタシアが語る一族の土地、祖国のことは僕は本当に心底感動して、そのような場所を作って娘を迎えてあげられたらと願っていました。

実際には、それには遠く及ばないことしか準備してあげることはできなかった。

うちの庭には、自然に近い生態系がほんの少しだけあり、愛を注いだ植物がいたり、僕が親しく話しかける虫や鳥や獣や樹々や草花がいる。

彼女がやがて、寝床を作って遊べるような枝たちが残されていたり、落ち葉が残されていたりする。

自分で火を起こすために使えそうな、セイタカアワダチソウがいたり雑草と呼ばれる類のスーパーハーブたち、たんぽぽとかヨモギとかドクダミとかね、が少しは生えている。

妊娠中の妻がここで過ごし、蝉やフクロウやヤマガラの声、ヤマナラシが風で鳴る音を生まれる前から聞かせてあげることまではできたけど。


そこまでが精一杯だった。

この時点で彼女も僕よりほんのちょっとましだけれどほとんど同じ、母なる大地とつながらずに産まれて育っている。

そうじゃない状態をありありと思い描け、それがどれほど素晴らしいかがわかる僕としては、それをもっと娘に与えてあげたかったと、その願いが深い分痛みや嘆きも深くある。

できることなら、これ以上のこと、生きた水や、澄み切った空気さえも用意してあげたかった。

そのためにこの人生を捧げて生きてきたというのに。


これが、僕が彼女に謝りたい気持ちになる理由(の全部でもないけどね)。


***


でもまあ、まだまだこれからなのだ。


何せ僕らは、結婚3.0の築き方までは編み出すことができた。

愛し合う夫婦が、どのように絆を深めながら、より創造性を発揮できるようになれるか、という問いに、一定の答えを出すことまではできた。

一族の土地を作りたいと願ったけれど、パートナーとの関係が築けず頓挫した話はすでにたくさん聞いている。


けど、僕らは、そして続いてくれる人たちは、それはもう大丈夫。

それで今住んでいるこの場所ではないどこかに、より本当の一族の土地の村というか住宅地というか、をつくる。

それが僕が引き続きやろうとしていること。

です。


最後まで読んでくださってありがとうございました。



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