桂子さんは1回目の出産と子育てが本気のトラウマレベルだったので、僕との間に新たに子どもを迎えるにあたってはそれはそれは険しい道のりがありました。
そのプロセスで作ってきたヴィジョンに、「あかちゃんが生まれたら、夫が常にそばにいて、一人で子育てをしているといった孤独を感じずに済む。」っていうのがありました
そのためにきっちり育休も取ってもらう、しかもそれでお金の心配もしていない、っていうね。
そうじゃなきゃとても子どもを産める気がしないということで、二人でこうなるように全力を尽くしてきた。
さて実際あーちゃんが1年ちょっと前に生まれて、それから1年は桂子さんの体調不良も激烈で、僕もどれだけ死力を尽くしてがんばっても事態が好転しなかった我が家でしたが。
出産から1週間後のFacebookによると、そのときはまだ桂子さんは毎日「幸せだ」って涙していた。このときはまだ幸せを感じられていたみたい。
それから1年経って、今やっとまた、彼女はとても幸せな日々を送っています。
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僕らは、感性も価値観も性格もなにもかも根本からものすごく違うので、コミュニケーションをかなりじっくり取らないことには絶対に溝が埋まっていかないカップル。
付き合い始めた頃は数年間、毎日1〜3時間くらい話し込んでいました。近年も必要とあらば、2時間くらい集中して話す日を連続で持ったりしてきたの。(僕としてはちょっと嫌々ながら)
それがこの1年は桂子さんの体調が悪過ぎて、1日ほんの10分であっても、込み入った話は全くできなかったようなレベル。
それがやっと、話ができるようになった。
こうなればもう、二人してどんな困難な状況でも立て直していける。
その自信というか確信というかが僕らにはある。
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ということで、建て直しの会議をやろうじゃないか、と、あーちゃんのお昼寝時間に話すようになってきたのね。
そんな最近のある日、桂子さんが、「難しい話を始める前に、わたるちゃんに伝えたいことがあるんだ」といい出しまして。
ほうほう、なんですかと聞いてみたら。
「今私は、まだ万全からは程遠いけれど体調も少し良くなってきて、毎日、あーちゃんとゆっくり過ごせて、かわいいいいい!って思って、しかもそれをわたるちゃんと同じレベルで分かち合えている。
そのことでとてもとても幸せに感じているっていうこと。
そして、前の出産・子育ての反省をいかせて、夫がいつも家にいて、ものすごくサポートしてくれている。そんな環境が作れている。
おむつ代えてくれたり、ミルクあげてくれたり、お風呂洗ってくれたり、あーちゃんのことも家のことも、多くの夫にはできないくらいやってくれている。
夜も寝かしつけてくれるし、わたるちゃんがあーちゃんと一緒に寝ることで、私を休ませてくれている。
そのことで、上の子のときに感じていたひとりぼっちな孤独感はまったくない。
仕事は少しずつ再開してるけれど、通勤時間10秒だもんね、書斎まで。
すぐに戻ってきて、夕食の準備の時はあーちゃんの面倒を見てくれているし、そのときの二人の様子を見てるのも私にとってはすごく幸せな時間になっている。
ほんと、神夫(かみおっと)だよ。今すごく幸せ。」
というようなことをじっくり伝えてくれたのでした。
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こんなふうに言ってもらえるなら、死力尽くしてきた甲斐があったというものですよ。
僕も俄然あたたかい気持ちと身体になって、泣いちゃいそうになりました。
前にも書いたけど、「もう死んでいいですか」っていう気分になることも何度もあったくらい、ほんと死力尽くしてきたからね。いまもかなりそうなんだけど。
この1年以上、経済的な心配もさせることなく、僕もずっと家でそばにいた。
桂子さんのこの現実創造力がすごいですよね。あらためて。
桂子さんもおよそ妊娠できるかあやしい体だったのを奇跡的に妊娠したし、僕も1年ほとんど育休状態でいられるほど急に貯金作るっていうのもものすごい難しいことだった。
というか、僕が知っている普通のやり方では不可能でした。
でも二人でやってのけたんですよね。
これぞGFLだ!っていうのをやれたことが僕はすごい満足。
どうやってものすごい危機でも壊れない絆を作っていくのか、そしてどうやって望む現実を創り出していくのか。
僕ら夫婦は(そしてこれまで学んで実践してる仲間たちは)わかってやってきた。
一言でこうすればいいよとは言えないけれど、GFLを学んで実践してる人たちには、順番に説明したらきっと「ああ、確かにそうすれば実現しますね」って納得できる道筋が通ってる。
お手軽にはできなくて地道にやることは必要だけれど、地道にやれば誰にでも道が開ける。
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